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#コラム

SAIKURU Vol.183 これで最後。そう決めて着手した 外装リノベーション。

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SAI建築社が提案する
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WEBマガジン「SAIKURU」

これで最後。
そう決めて着手した
外装リノベーション。

Case 183
【福岡県・早良区】2024年3月完成

戸建てとマンションを比較するとき、大きな違いになってくるのが庭の有無。もちろんマンションでもベランダ菜園という楽しみもありますが、さすがに大きな木は植えることはできませんし、自由度はある程度、制限されます。

戸建てを選ばれる方の中には、そんな庭ありきのイエづくりを楽しむ方も多くいらっしゃいます。今回、インタビューさせてもらったのが、ガーデンライフを満喫されているTさん。外装リノベーションの経緯について話を伺います。
 

想定外の環境の変化を受けて
外装工事を決意。


 

——今回のリノベーションは外装工事のみだったとお聞きしました。

Tさま「そうなんですよ、室内のほうは手を入れていません。実はこのイエ、SAI建築社さんにとって第一号の新築だったんですよ。会長とご縁があり、ちょうど住まいをどうかしたいなと思っていたタイミングだったので、お願いしたんです。もう20年くらい前の話になりますかね。私も若かったし、会長も若かったので、なんというか、イエづくりにとても意欲的だったんです。

私にも理想があるし、会長にもやってみたいアイデアがある。なんといっても、私自身にとっても、SAIさんにとっても最初のイエづくりだから、そんな私と会長の情熱を全て詰め込んだ、予算度外視というくらいに力を入れていただいた贅沢な造りになりました。おかげで素晴らしいイエになり、完成後、しばらくの間、毎週日曜になると見学の方が頻繁にお見えになったんです。まるでSAIさんのモデルハウスのようでしたよ。

そういう経緯もあって、室内のほうには手直ししたいという思いはなかったんですが、外回りのほうがそうもいかず。屋外は常に風雨にさらされている状態なので、20年も経てば、ある程度は傷んでしまうのは仕方のない話ですから」


 

——それで外装に特化した工事になったのですね。

Tさま「もちろん、エイジング自体はウェルカムで、そういった風合いが出ることについては楽しめる性格なんですが、その当時と今とでは驚くほど、気温や天候といった自然環境が変わっていますしね。こんなハードな自然環境はさすがに見越していませんでしたから。

あとは我が家の立地も少なからず関係がありまして。高台にあるので、想像以上に風雨の影響を受けるんですよ。特に風はすごいですね。麓でちょっと強い風だなと思うくらいの天候でも、我が家だと台風かなと思うくらいの風に感じることも少なくありません。

そんな風のおかげで、いよいよちょっと雨漏りをするようになってしまって。それが大きなきっかけになり、SAIさんに外装工事の相談をしたんです」


 

「これが最後」
そんな思いが詰まった外装工事。

——外装工事を実施するにあたり、どのような希望を伝えられたのですか。

Tさま「自分の中で“これが最後”というテーマを設けたんです。20年経って、こうしてリノベーションをしますが、この先の人生で何度も工事をしたくないなと思い、少しくらい予算が掛かっても良いから、自分が生きている間は、これで最後の外装工事という意気込みでリノベーションに向き合いました」


——外壁、屋根にしても、やりかえる際には選択肢がさまざまです。

Tさま「最終的には外壁にラップサイディングを取り入れたカバー工法で進めることに決めました。ただ、それまでには紆余曲折がありましたね。最初から塗り替えは選択肢になく、張り替えで考えていたんです。ただ、いっそ張り替えるんだったら、デザインにも妥協したくなく、ラップサイディングをご提案いただきました。

イエを建てて以来、庭に趣味で草木を増やしていくうちに、すっかり植物に魅了されてしまって。ラップサイディングだったら、かねてより憧れのある西海岸のイメージにぴったりだったので決めました」


——外壁の色合いからも西海岸を感じます。

Tさま「元々の壁が真っ白だったので、新たにやりかえる際にも白を想定していました。その中で他の色でも良いかなと考えるようになり、最終的にはグレーに着地した感じですね。

明るめのライトグレーで、ほんの少し赤を加えてもらっています」


 

——クールでありながら、温かみも感じられ、とてもイエに似合った色だと思います。

Tさま「元々あった窓や、軒に採用していた木を活かしたいと思っていたので、グレーがハマった感じですね。仕上がりにとても満足しています。

今回、カバー工法を取り入れることにしたのですが、唯一懸念したのが重量の問題でしょうか。重い素材だと建物を圧迫してしまうことになりそうだったので、素材にガルバリウム鋼板をチョイスしました。軽くて錆びにくく、耐用年数が長いことから、我が家にはぴったりだと思いました。

『金属になるので、雨の際に音が気になるかもしれません』とは聞いていましたが、その音も全然気になりません。カバー工法のメリットなのか、上から貼ることで二重になるので、その結果、遮音性が上がったのかもしれませんね」




 

生まれ変わったイエで
ガーデンライフを楽しむ。


——施工前にはわかりにくい点においても、外装工事の恩恵を感じられているのですね。

Tさま「遮音性でいうと、雨の音だけでなく、風の音についても効果を実感していますね。以前よりもイエが揺れなくなったような気がしますし、一段と頼れるイエになったように思います。

音の問題だけでなく、断熱材を入れたことによる室内温度の変化にも効果を実感していますよ」



——日々の暮らしが快適になると、気持ちが軽やかになりますね。

Tさま「帰宅したときにもイエの見た目が良いと気分が良いですし、確かに気持ちも明るくなりますね。イエに似合う植物を探してみたり、ちょっと軒先で趣味の自転車やバイクをいじってみたり、アクティブになったかもしれません。

これから敷地内の地面を芝生にしようかなと考えています。試しに植えてみたクラピアがとても調子が良くて。これでいこうかなとか、楽しみながら想像しているんです。ますます植物愛に拍車がかかりそうですね」
 

House Producer

 

SAI建築社
リノベーション事業部 部長
友納 宗一

外観デザインもカッコよく、カバー工法のメリットが顕著現れた結果に大変うれしく思います。
今回、私自身も建物の外装の改修についていろいろと勉強させて頂きました。
施工に関わって頂いた現場の職人の皆様にも感謝いたします。

 

 

今回取材させていただいた
T様邸写真は
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ヌードルライター山田がススメる
 今月の一杯

【福岡県・直方市】
うどん処 たぬき庵

店主のやりたいことが詰まった
ロードサイドのうどん店。

 福岡には博多うどん、筑後うどん、北九州の焼きうどんやどぎどぎうどんなど、さまざまなうどん文化が根付いています。ただ、そういったうどん王国の福岡において、「〜うどん」と括れない、いわゆるどこにも属さない地域のうどん店も県下の各地に点在しています。ぼくはそういう簡単にはカテゴライズがなされない店が大好き。そこに店主の創造性、クリエイティブ、パーソナリティが光っていると思っているからです。



 そんな中、見つけてしまいました、素晴らしい山田的名店を。直方にある「うどん処 たぬき庵」です。現店主は2代目。関西で料理の腕を磨いてこられたそうで、確かな和食の技術が店の土台を支えています。そそられたポイントは、店頭の看板。「うどんとさかなの店」と書かれているんです。



なかなか、このパターンはないんですよね。包丁が扱えないと、魚は無理。そしてその魚は店主が市場から直接仕入れてきているという力の入れようだそう。また野菜も地元の交流ある農家さんから直接仕入れているとのことで、メニューにはそんな自慢の魚介、旬の野菜をつかった季節の品々が記されたページがありました。



その日、目に留まったのがアサリのうどん。無添加という出汁に、アサリの旨味が重なり、上品でありながらも力強い、一滴たりとも残せない極上の味わいに仕上がっていました。麺はやや太めで、讃岐うどんのそれを彷彿とさせます。もっちりとしたしなやかな弾力が心地よく、なによりつゆとの相性が抜群です。



 耳を喜ばせてくれる店でもあります。店主は、このうどん店という場を、不定期でライブホールへと変身させます。交流のあるDJやラッパー、ミュージシャンが訪れ、音をハブに、ラブな関係を築く。こんなうどん店、他に知りません。うどんを啜る席で後ろを振り返れば、今、掛かっているLPのジャケが飾られ、店を見渡せば数えきれないレコードがその出番を待っていました。



 純粋にうどんが好きな人も、カルチャーに興味がある人も、そのどちらも愛する人も、全てを受け入れるロードサイドのうどん店。底が知れない魅力に溢れていました。




data
【住所】福岡県直方市下境464-1
【電話】0949-25-1255
【営業】11:00〜15:00、17:00〜21:00
【店休】木曜
【P】あり

【Google Map】

 

 

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レッツゴーサイクル

ラブラドール犬のサイクルと建築士のケンちゃんが
繰り広げる微笑ましい暮らしぶりをお楽しみください。

今回は一挙2話掲載!


 

【Kanac 】プロフィール
イラストレーター。Web漫画を描いたりwebサイトを作ったりしています。
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